2013年8月7日水曜日

「日本は道徳的な大国になっていない」:米映画監督オリバー・ストーン氏が指摘


 米映画監督のオリバー・ストーン氏とアメリカン大学教授のピーター・カズニック氏は、8月6日、原水爆禁止世界大会・ヒロシマデー集会で、「米国という帝国に、みんなが立ち上がる力になるプロジェクトを進めている」、「戦争を起こさせないために強くなり、たたかおう」と訴え、会場内から共感と連帯の拍手がわきあがりました。8月7日付け『しんぶん赤旗』が「原水爆禁止世界大会・広島:ストーン監督、被爆者と語る 戦争させない たたかいを」と題する記事で伝えています。

 カズニック氏が、ストーン氏と脚本を共同執筆したドキュメンタリー『もうひとつのアメリカ史』において、米国の戦後の軍事外交政策を正当化する「ウソ」を暴いたことなどを説明したこと、また、ストーン氏が「(戦後)ドイツは反省と謝罪の下で平和を守る国に変わったが、日本は米国の従属国のままで、経済大国だとしても道徳的な大国になっていない」と指摘したことなども、上記の記事は述べています。

 いま、国際政治の上での日本の道徳性を、かろうじて細い糸でつなぎ止めているものがあるとすれば、それは憲法9条の存在です。憲法9条を変えてしまえば、日本の道徳性は壊滅することになるでしょう。そのような事態を招かないように、私たちは憲法9条をぜひ守り活かさなければなりません。

 なお、『もうひとつのアメリカ史』の和訳は、「1 二つの世界大戦と原爆投下」(上掲のイメージは、同書のカバー)、「2 ケネディと世界存亡の危機」「3 帝国の緩やかな黄昏」の3巻として、2013年に早川書房から発行されています。

多幡記

0 件のコメント:

コメントを投稿