2014年4月21日月曜日

お知らせ:『ニュースレター九条科学者(行事案内)』


9状キュウリ(九条科学者の会ホームページから)。

 2014年4月17日付け『ニュースレター九条科学者 (行事案内)』には、4月22日から5月3日にかけての講演会や集会の案内が掲載されています。以下に転載して、お知らせします。

▼早稲田から広げる9条の会(早稲田大学教職員9条の会)設立7周年記念講演会

  • 日時:4月22日(火) 6時30分開会(講演と質疑応答などで約2時間)
  • 会場:早稲田大学 本部キャンパス8号館B-107
  • 講師:水島朝穂氏(早稲田大学法学学術院教授)
  • テーマ:「憲法から安全保障を考える」—集団的自衛権、「積極的平和主義」、特定秘密保護法 etc.—
  • 備考:入場無料、どなたでも歓迎です
  • 地図:http://www.waseda.jp/jp/campus/waseda.html

▼民主主義を考える会「さらば、独裁者~検証 暴走する安倍政権」

 安倍政権の暴走が止まりません。特定秘密保護法制定、集団的自衛権行使の解釈改憲、武器輸出三原則の骨抜き、原発再稼働……。
 あげくのはては国会で「私が最高責任者」と宣言、立憲主義を否定してみせました。
 このままでは、「美しい国」どころか、戦争のできる国、基本的人権のない国へと突き進みかねません。もう黙っているわけにはいきません。安倍政権の弱点はどこか、いかにして倒すか、みんなで考えたいと思い、緊急集会を開くことにしました。
 ぜひ、ご参加ください。
  • 日時:2014年4月25日(金)午後6時半開場、7時開会
  • 場所:文京区民センター2A会議室、(東京都文京区本郷4-15-145、Tel 03-3814-6731)、最寄り駅は、都営三田線、大江戸線「春日駅」、または南北線、丸の内線「後楽園駅」
  • 資料代:500円
  • タイムスケジュール:
     19:00~19:30 対談 北原みのり(「ラブピースクラブ」代表)、佐高信(評論家)
     19:30~20:00 講演 鈴木宗男(新党大地代表)
     20:00~20:30 講演 辛淑玉(人材コンサルタント代表)
     20:30~21:00 講演 小森陽一(東京大学教授)
  • 主催:民主主義を考える会
  • 連絡先:『週刊金曜日』業務部、Tel 03-3221-8521、担当 赤岩、原田
    〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-23 アセンド神保町3階

▼民科法律部会主催 公開シンポジウム「憲法九条解釈の変更をめぐる法と政治:集団的自衛権を中心にして」

 民主主義科学者協会法律部会は、「民主主義法学の発展を図ることを目的とす る」、多くの分野の法学研究者が参加する学会です。
 本学会は平和と民主主義の ための研究団体連絡会議と日本民主法律家協会の後援をいただき、「憲法九条解 釈の変更をめぐる法と政治:集団的自衛権を中心にして」のテーマの下で市民公開のシンポジウムを開くことになりました。
 従来軍事力に対する憲法的制約とされてきたものを、政府の憲法解釈の変更に よって外そうとする動きが強まっています。それは実質的な改憲ではないか、その中でも集団的自衛権行使の容認は戦争を事実上日本で可能にするものではない かという問題などが指摘されています。
 4月に「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」が集団的自衛権行使容認の報告を出し、時間をおかず閣議決定を行い、決定を通常国会に報告することが 目指されています。この問題について報告者が多角的に分析し、若手研究者・実務家がコメントを行い、市民の方々とともに考えたいと思っています。是非積極的にご参加ください。
  • 報告者とテーマ:
    渡辺治:「安倍政権の改憲・軍事大国化構想と集団的自衛権行使容認」(一橋大 学名誉教授、政治学)
    山形英郎:「国際法から見た集団的自衛権行使容認の問題点」(名古屋大学教 授、国際法学)
    浦田一郎:「政府の憲法解釈と集団的自衛権行使容認論」(明治大学教授、憲法学)
    君島東彦:「東アジアの平和をどのように構想するか:米国の安全保障政策と平和運動、中国の平和研究にも触れて」(立命 館大学教授、平和学)
  • 日時:2014年4月27日(日)開場13時、開演13時半、17時まで
  • 会場:明治大学駿河台キャンパス、リバティ・タワー6階1063番教室
    JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線/御茶ノ水駅、徒歩3分;東京メトロ千代田線/新御茶ノ水駅、徒歩5分;都営地下鉄三田線・新宿線、東京メトロ半蔵門線/神保町駅、徒歩5分
  • 備考:申し込み不要・無料
  • 主催:民主主義科学者協会法律部会
  • 後援:平和と民主主義のための研究団体連絡会議、日本民主法律家協会
  • 元記事:ここをクリック

▼5・3憲法集会&銀座パレード/生かそう憲法 輝け9条/日本を戦争する国にするな 集団的自衛権行使反対 東アジアに平和を(東京・日比谷)

  • 日時:5月3日(土) 開場:12:00(11:00から入場整理券配布)、開始13:00、パレード:15:30 出発
  • 場所:日比谷公会堂(第2会場あり)
  • 講演:青井未帆(学習院大学教授)、津田大介(ジャーナリスト)、志位和夫(日本共産党委員長)、吉田忠智(社会民主党党首)
  • 備考:入場無料、手話通訳あります
  • 主催: 2014年503憲法集会実行委員会
  • 元記事:ここをクリック
(文責・多幡)

2014年4月13日日曜日

「憲法9条にノーベル平和賞を」推薦受理、実行委に連絡


 戦争の放棄を定めた憲法9条を維持してきた日本国民をノーベル平和賞に推した「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会(事務局・神奈川県相模原市)に、ノルウェー・オスロのノーベル委員会から推薦を受理したとの連絡が、4月9日夜、メールで届きました。「ノーベル委員会は2014年ノーベル平和賞の申し込みを受け付けました。今年は278の候補が登録されました。受賞者は10月10日に発表される予定です」との内容です。

 推薦運動は神奈川県座間市の主婦鷹巣直美さんらが始めたもので、推薦資格のある大学教授、平和研究所所長ら43人が推薦人になりました。実行委は2月1日までに集めた2万4887人の署名を添えて、委員会に送っていました。署名は4月11日現在、インターネット(ここをクリックして出るページで署名できます)と署名用紙(「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会のホームページから様式をダウンロードできます)を合わせて、4万人を超えています。鷹巣さんは「一人ひとりの小さな平和への願いがつながって、候補にまでたどりつくことができました。たくさんの方々の協力に感謝でいっぱいです」と話したということです。

 4月11日付け朝日新聞デジタル記事4月12日付け東京新聞記事などが報じました(本ブログ記事は前者を参考にしました)。

(文責・多幡)

2014年4月12日土曜日

漱石のいう「示威運動」を憲法守るために今こそ:4・8大集会で大江健三郎さん


 さる4月8日、東京・日比谷野外音楽堂で行なれた「解釈で憲法9条を壊すな! 大集会」で、ノーベル賞作家の大江健三郎さんがスピーチをました。その中で大江さんは、夏目漱石がデモンストレーションという言葉を翻訳して「示威運動」という訳語を作り、その重要性を指摘したことを述べました。そして、「いま、日本人の時代の精神がもっとも危ないところに来ていると思います。戦争しない、民主主義を守るという、67年間続けた時代の精神を守るために私たちにとりうる方法は、漱石のいう『示威運動』です」と訴えました。より詳しい要旨はここをクリックしてご覧下さい。

多幡記

2014年4月11日金曜日

「防空法」があった時代、そして特定秘密保護法のいま:『中国新聞』「論」欄の指摘



 2014年2月20日付け『中国新聞』朝刊「論」欄に、「『防空法』があった時代 なぜ国民に義務付けたか」と題する一文(論説副主幹・佐田尾信作氏の筆)が掲載されました。このことを、大阪空襲訴訟原告団の安野輝子さんから知らせて貰いました。本ブログでもしばしば取り上げてきた「防空法」や、集団的自衛権行使容認、特定秘密保護法などにふれているその文を、以下にかいつまんで紹介します。

 佐田尾氏は、日米開戦前夜に陸軍大臣だった東条英機が発した「戦陣訓」の一節「生きて虜囚の辱めを受けず」という言葉をまず持ち出し、オーストラリアの小さな町で起きた日本兵捕虜の脱走暴動事件「カウラ事件」が、事件を知る人たちの一人の証言によれば、「ただ死ぬために行動した」ものだったことにふれています。そして、事件を戦陣訓だけでは片付けられないものの、戦陣訓が日本兵捕虜の内面を強く呪縛していたことが証言からうかがえる、と論じています。

 ついで、佐田尾氏は「銃後」にも戦陣訓はあったとして、「防空法」が空襲下での避難を禁じ、多くの市民の命を犠牲にしたことを述べ、大阪空襲訴訟の法廷での訴えの様子も紹介しています。続いて、防空法が悪法だとしても、国会の正式な手続きを経て成立しているのはなぜだろうか、と問いかけ、成立の翌年に「国民の立憲的訓練」を説いた言論人・桐生悠々のような人もいたが、彼の論説「関東防空大演習を嗤(わら)う」が反軍的だと攻撃され、主筆を務めていた地方紙を追われたことを紹介しています(同論説は、青空文庫のこちらのページで読めます)。

 佐田尾氏はここで「立憲」をキーワードに、現在の政治に目を転じ、集団的自衛権行使容認をめぐる憲法解釈について、「内閣法制局長官ではなく私が責任を持っている」とした安倍晋三首相の国会答弁が、立憲主義の否定だとして、物議を醸したことに言及しています。氏は「現憲法は国民の権利や自由のために国家権力を縛る、という立憲主義に基づく。本来、憲法を尊重すべきはどちらなのか。この立憲主義が侵されない限り、いかなる政権下でも防空法のような法律が再び定められることはないと考えるのが常識だろう」と指摘しています。

 さらに、氏は「だが、特定秘密保護法のように国民に制約を課す法律が現実になると、少し身構えなければなるまい。戦時下であるかどうかにかかわらず、戦前昭和の立法の歴史に関心を持ち、いま一度、洗い直す必要はあるのかもしれない」 と警告しています。(佐田尾氏の原文全体はこちらで読めます。)

 筆者は、佐田尾氏の文末の言葉「少し身構えなければなるまい。…洗い直す必要はあるのかもしれない」の代りに、「大いに身構えなければなるまい。…洗い直すことがぜひ必要である」というべきだと思いました。

多幡記

2014年4月10日木曜日

「6/10 九条の会発足10周年講演会」4月14日に参加申し込み受け付け開始:「九条の会」メルマガ第185号


 「九条の会」メルマガ第185号(2014年4月10日付け)が発行されました。詳細はこちらでご覧になれます。運動に活用しましょう。

 次の記事のほか、多くの重要な記事が掲載されています。
以下に、編集後記を引用して紹介します。
編集後記~「九条の会発足10周年講演会」の参加申し込み[受け付け]を4月14日開始します

 このメルマガのトップ記事でお知らせしておりますが、今月14日から参加申し込みを受け付けます。集団的自衛権の憲法解釈変更の動きが強まる中で、これに抗する世論をつくり出すための重要な試みにもなると思います。メルマガ読者の皆さまも、ぜひ成功にご協力下さいますようお願いします。


 (「九条の会」メルマガ読者登録は、ここをクリックして出るページで出来ます。)

2014年4月8日火曜日

「国民縛る『防空法』 私も見た」:朝日紙「声」欄への投書


 4月7日付け朝日紙「声」欄に、「国民縛る『防空法』 私も見た」と題する渡辺哲さん(広島県・81歳)の投書がありました。大阪空襲訴訟団の安野輝子さんから、次のコメントをつけて、この投書を多くの方がたに見ていただけたらうれしいとの連絡を貰いました。
 重みのある実体験と、現代につながるメッセージですね。こういう形で、「空襲をしたのは米軍だが、被害を拡大した責任は日本政府にある」という考え方が広まることに期待したいです。きっと[空襲被害者への]補償法制定の世論にもプラスになると思います。
 投書は、大阪大空襲の経験や、NHKの連続テレビ小説「ごちそうさん」にも反映されていた「防空法」による空襲時の消火義務について述べ、「法律は何のために、誰のためにあるのか。戦前回帰が懸念される今、問い直したい」と結んでいます。投書の原文は、ここをクリックしてご覧下さい。

多幡記

2014年4月7日月曜日

4/8 解釈で憲法9条壊すな:大集会とデモ


 「解釈で憲法9条を壊すな! 4・8大集会&デモ」(同実行委員会主催)が、4月8日(火)18時25分から東京・日比谷野外音楽堂で開かれます。4月4日現在、賛同団体は120を超えています(こちら参照)。集会では、作家の大江健三郎さんのスピーチがあります。詳細はこちらをご覧下さい。

(文責・多幡)

「ナニを守るの? 集団的自衛権」:平和委員会がマンガで訴えるビラを作成


平和委員会が作成したマンガ(「平和新聞」から)。

 日本平和委員会はこのほど、「集団的自衛権の行使ができるようになると、どうなる?」ということを、五つの4コママンガで説明するビラを作成しました。個別的自衛権と集団的自衛権の違い、自衛隊員や医療従事者が出動命令に背けないことなどを紹介しています(上掲のイメージ。クリックすると拡大版をご覧になれます)。

 ビラは、ここをクリックしてダウンロードできます。日本を「戦争する国」にさせないために、このビラを活用して集団的自衛権容認反対の声を広げましょう。

多幡記

2014年4月6日日曜日

「憲法9条にノーベル平和賞を」の取り組み、朝日紙も紹介


 本ブログでも紹介し賛同署名を訴えてきた「憲法9条にノーベル賞を」の取り組みについて、4月2日付け朝日紙夕刊が、鷹巣直美さん(神奈川県座間市)の発案動機にさかのぼり、詳しく報道しました。その記事は、朝日新聞デジタルのこちらのページでご覧になれます(全文を読むにはログインが必要)。

 同記事は、2013年8月に発足した「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会が、今年10月においての「9条を保持し、70年近く戦争をしなかった日本国民」の受賞を目指しているが、何度でも挑戦するため署名サイトを維持し続けていることを述べています。そして、「鷹巣さんは今、『一人ひとりの声が集まれば、世の中は変わる』と感じている」と結んでいます。

 賛同署名がまだの方は、ぜひここをクリックして出るページでご協力下さい。4月6日現在、2万6千人余りのインターネット署名が集まっていますが、目標は高く、100万人に設定されています。(署名用紙書式も準備されています。本ブログの3月28日付け記事をご覧下さい。)

多幡記