2014年10月29日水曜日

"生かそう憲法守ろう9条 11.3 憲法集会 in 京都" のお知らせ


 表記の集会が2014年11月3日、京都・円山野外音楽堂で開催されます。今回はじめて、憲法9条京都の会と京都96条の会の共同主催となったものです。

 この憲法集会では、集団的自衛権行使のための戦争関連法案を来年1月から始まる通常国会に提案しようとしている安倍内閣の暴走にストップをかける私たちの力を示すとともに、さらに飛躍させる跳躍台にしたいと、両主催団体は多数の皆さんの参加を呼びかけています。

 憲法講演のほか、青年・若者企画、文化の日子ども企画、子どもと歌う合唱構成 "ぞうれっしゃがやってきた"、戦没者遺族が語る戦争体験者企画、憲法ウォークなど、多彩な準備がされています。

 詳細は上掲のチラシをクリック・拡大してご覧下さい。

(文責・多幡)

2014年10月27日月曜日

福泉・鳳地域「憲法9条の会」8周年のつどい成功:自民党改憲草案の危険性など、楽しく学ぶ

 本会は、2014年10月26日(日)午後2時から、堺市のウェスティ(堺市立西文化会館)7階セミナールームにおいて、「八法亭みややっこ」こと、弁護士・飯田美弥子さんによる「改憲阻止落語」を中心に、「8周年のつどい」を開催しました。

 椅子も資料も不足する128名の参加があり、参加者たちからは、自民党改憲草案の危険性が、楽しみながらよく分かったという声も多く聞かれ、大成功でした。

 そこまではなかなか学習できない自民党改憲草案の最終条項、第百二条2 に、「国会議員、国務大臣、裁判官その他の公務員は、この憲法を擁護する義務を負う」とありますが、これは現憲法の第九十九条の条文から「天皇又は摂政」を抜いて、憲法を超える人格を密かに設定しているものです、という意味の飯田さんの指摘が印象的でした。

 以下に「つどい」の様子を写真で紹介します。


谷本世話人の司会で開会


多幡代表の挨拶
[本記事末尾に挨拶全文を追記しました(10月28日)]


「歌いましょう」のプログラムで
「もみじ」と「青い空は」を一同が元気に合唱


松崎さんによる戦争体験のお話


八法亭みややっこさんの「改憲阻止落語」


参加者がいっぱいの会場風景


上田事務局長による行動提起と閉会の挨拶


八法亭みややっこさんの著書サイン会の様子
(以上の撮影は、上田孝さん)



本会代表の開会挨拶

 皆さん、こんにちは。

 私たちの福泉・鳳地域「憲法9条の会」は、2006年に発足し、日本は国際紛争の解決に武力を使わないとしている憲法9条を、守り活かそうという活動を続けています。

 その一環として、毎年1回、講演会あるいは学習会を行なってきました。きょうは、私たちの会がさる8月で発足から満8年になったのを記念して、東京の八王子から、八法亭みややっこさんこと、飯田美弥子・弁護士をお招きして開催することになりました。

 いま安倍政権は、「積極的平和主義」というごまかしの言葉を使って、日本が現憲法のもとで育ててきた本当の「平和主義」を破壊する政策を次々に押し進めています。

 昨年12月6日に、国民の知る権利を奪う「秘密保護法」を国会で成立させました。次いで、今年の4月1日に、武器輸出三原則に代わる「防衛装備移転三原則」を閣議決定し、どこまで認めるかを政権の判断に委ねる形で、武器の輸出を認めることにしました。

 また、今年の7月1日に、集団的自衛権の行使容認を閣議決定しました。これは、「解釈改憲」という、立憲主義を否定する手続きによって、日本への攻撃がなくても、アメリカのために武力行使し、海外で戦争する国になる道を開いたものです。

 安倍政権は、さらに、基本的人権の永久不可侵を削除したり、国防軍を明記したりする憲法改悪までも企てています。

 60年あまり前、私が高校1年生のときのことですが、社会科の宿題で、明治憲法と日本国憲法を比較せよという宿題が出ました。それに対して、明治憲法はヒューマニズムを否定しており、他方、日本国憲法はヒューマニズムを尊重している、と書いた女生徒の答えを、先生が優れているとして紹介し、私もその答えに大いに感心したことを、当時の日記を見て思い出しました。

 明治憲法に似た自民党の改憲草案も、まさに、ヒューマニズムを否定するものであり、また、わが国が戦後培ってきた平和主義をも真っ向から否定するものです。その具体的な内容などは、今日の「改憲阻止落語」で分かりやすく、また、楽しく学ぶことが出来るかと思います。

 安倍政権が戦争への道を突き進もうとしている一方で、私たちを元気づける状況もあります。「憲法9条にノーベル平和賞を」という署名運動が大きく広がり、今年の受賞は残念ながら実現しませんでしたが、受賞が有望という予測が出るなど、世界が9条に注目する役割を果たしています。

 きょうの集いも、平和を願う私たちの思いと行動を、いっそう広げて行く一助となれば幸いです。

 以上、開会の挨拶といたします。




[後日の注記]

 「8周年のつどい」の講師・八法亭みややっこさんのフェイスブック・ページのタイムラインに、本会のブログをリンクしていただきました。
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=813865615302206&id=729898467032255

 なお、この「つどい」の際に上田孝さんが撮影してお送りした写真が、八法亭みややっこさんのフェイスブック・ページのカバー写真に採用されました。
https://www.facebook.com/729898467032255/photos/a.730231550332280.1073741827.729898467032255/813882481967186/?type=1

2014年10月25日土曜日

全国共同行動月間、活発に展開:「九条の会」メルマガ第198号


 「九条の会」メルマガ第198号(2014年10月25日付け)が発行されました。詳細はこちらでご覧になれます。運動に活用しましょう。


 以下に、編集後記を引用して紹介します。
編集後記~全国共同行動月間、活発に展開
 全国各地で「月間」のとり組みが活発に展開されている報告が寄せられています。近隣の九条の会と力を合わせてとり組みを設定したところ、休会状態だった「会」が隣接の九条の会の支援で復活したところ、新しく九条の会を組織したところ、多様に、創意を凝らした活動が行われています。
 安倍政権は年末から年初にかけての日米ガイドラインの再改定、そして通常国会での集団的自衛権行使容認の関連法制の制定とスケジュールを決めつつあります。9条壊すな!「戦争する国」は許さない!の声を大きくあげましょう。「月間」を成功させて、11月24日は日比谷公会堂へお集まり下さい。

 (「九条の会」メルマガ読者登録は、ここをクリックして出るページで出来ます。)

2014年10月13日月曜日

「憲法9条、平和賞逃す:市民団体『でも世界が注目』」——朝日新聞デジタル


 ノーベル平和賞候補の「憲法9条を保持する日本国民」は、残念ながら2014年の受賞を逃しました。

 これについて、朝日新聞デジタルは、10月11日付けの記事で、「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会(事務局・相模原市南区)のメンバーが、市内の会見会場に設置された大型画面で、ノーベル委員会の発表中継を見守ったことや、9条をトップに挙げる受賞予測もあり、会場には国内外の報道関係者100人以上が詰めかけたことなどを報じました。

 記事はさらに、報道関係者の前で共同代表の石垣義昭さんが「残念だったが、世界が9条に注目してくれたことに意義がある」と語ったことと、これまでに集めた賛同署名は44万人以上で、実行委員会では来年以降の受賞を目指し、100万人分を目標に集めることも述べています。

 記事全文はこちらでご覧になれます。東京新聞も同日、「ノーベル賞ノミネート:憲法9条、評価高まる」と題する記事を掲載しました。

(文責・多幡)

『茶色の朝』、そしてマルチン・ニーメラー牧師の話:「九条の会」メルマガ第197号


 「九条の会」メルマガ第197号(2014年10月10日付け)が発行されました。詳細はこちらでご覧になれます。運動に活用しましょう。

 次の記事のほか、多くの重要な記事が掲載されています。

以下に、編集後記を引用して紹介します。
編集後記~『茶色の朝』、そしてマルチン・ニーメラー牧師の話
 『茶色の朝』(フランク・パブロフ)やマルチン・ニーメラー牧師「彼らが最初に共産主義者を攻撃したとき…」の話が実感できるような時代になっている。衛藤晟一・首相補佐官は10月1日、ある会合で以下のように挨拶した。「いよいよ憲法改正に向かって最後のスイッチが押される時がきた。自民党は結党以来、憲法改正を旗印にしてきた。1993年に自民党が政権を失った時、自民党綱領だった自主憲法制定を外すべではないかとの提案がされたが、安倍(晋三)首相や我々が『憲法改正を下ろすなら自民党なんていうのはやめるべきだ』などと議論をした。今、その時のメンバーが中心となって第2次安倍内閣をつくった。安倍内閣は、憲法改正の最終目標のために、みんなの力を得て成立させたと言っても過言ではな い。2016年7月に次の参院選がある。2年後に国民投票を行い、憲法改正を達成しなければならない」と。
この人々はいよいよ総仕上げの時が迫ったと思っている。私たちも腹をくくらねばなるまい。

 注:フランク・パブロフ著『茶色の朝』のあらすじを含む紹介は、こちらでご覧になれます。また、マルチン・ニーメラー牧師の話「彼らが最初に共産主義者を攻撃したとき…」についての説明は、こちらでご覧になれます。どちらも、悪政への人々の抵抗が遅過ぎてはいけないことを教えるものです。

 (「九条の会」メルマガ読者登録は、ここをクリックして出るページで出来ます。)

2014年10月8日水曜日

お知らせ:『ニュースレター九条科学者(行事案内)』2014.10.6号


9状キュウリ(九条科学者の会ホームページから)。

 2014年10月6日付け『ニュースレター九条科学者 (行事案内)』には、10月10日と24日の講演会や学習会の案内が掲載されています。以下に転載して、お知らせします。



◆九条の会事務局主催 学習会

テーマ:『集団的自衛権』と日米ガイドライン
日時:2014年10月10日(金)18:30〜21:00
会場:在日本韓国YMCAスペースY (地下ホール)
   地図参照

報告1「集団的自衛権容認論の過去・現在・未来」
浦田一郎さん(明治大学教授・憲法学)
1946年生まれ。一橋大学法学部卒業、同大学大学院博士課程中退。近著に『自衛力論の論理と歴史』(日本評論社)、『政府の憲法九条解釈』(信山社出版)など。

報告2「日米核同盟の真相をえぐる」
太田昌克さん(共同通信編集委員)
1968年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。政策研究大学院大学博士課程修了。2006年度ボーン・上田記念国際記者賞、09年平和・協同ジャーナリスト基金賞受賞。近著に『秘録—核スクープの裏側』(講談社)、『日米?核?同盟』(岩波書店)など。

参加費:1000円(当日会場にてお支払いください)
要予約:メールかFaxで、お名前と電話/Fax番号を事務局へ
    メール mail@9jounokai.jp 
    Fax 03-3221-5076 
主催:九条の会事務局

◆九条科学者の会かながわ 第10回総会・第21回学習会(第22回 憲法9条かながわフォーラム)
 
 九条科学者の会かながわは、日本科学者会議神奈川支部と共催で、以下の要領で、第10回総会と第21回学習会を開催します。今回は、憲法学者で東海大学法科大学院教授の永山茂樹氏に講師をお願いして、安倍政権の「積極的軍事主義」は日本をどうかえるのかについて学習します。多くの皆様の参加を呼びかけます。

講師:永山茂樹さん(東海大学法科大学院教授)
講師紹介:一橋大学大学院法学研究科博士後期課程退学。専門は憲法学。最近の論文に「限定的軍事論と民主主義法学」「論壇における安保体制肯定論」などがある。
演題:安倍政権の「積極的軍事主義」は日本をどうかえるのか
日時:2014年10月24日(金)18時〜21時   
会場:横浜市開港記念会館 2階 7号室(地図参照)
交通:JR京浜東北・根岸線「関内」駅南口下車徒歩10分、
   市営地下鉄「関内」駅1番出口下車徒歩10分、
   みなとみらい線「日本大通り」駅1番出口から徒歩1分
資料代:200円
主催:九条科学者の会かながわ・日本科学者会議神奈川支部 
連絡先:後藤仁敏 tel: 045-894-1052 e-mail: goto@kd5.so-net.ne.jp



(文責・多幡)

2014年10月7日火曜日

ノルウェーのオスロ国際平和研究所(PRIO)のノーベル平和賞予測「憲法9条持つ日本国民」について:「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会


 「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会から、10月6日付けで下記のメールが届きましたので、紹介します。



【ノルウェーのオスロ国際平和研究所(PRIO)のノーベル平和賞予測「憲法9条持つ日本国民」について】引き続き署名拡散にご協力お願いいたします

2014年10月06日

「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会

ご賛同くださっている皆様へ

たくさんの皆様のご賛同・ご支援・ご協力を心から感謝申し上げます。 10月3日に更新されましたノルウェーのオスロ 国際平和研究所(PRIO)のノーベル平和賞予測に関連するニュースを、微力ながらわかる範囲でインターネットから集めてみましたのでご覧いただければ幸いです。

[以下、ここをクリックして出るウェブサイトでご覧下さい。関連ニュース10件へのリンクや、引き続き推薦と賛同の輪を広げるお願いなどが掲載されています。]



(文責・多幡)

2014年10月6日月曜日

ノーベル平和賞受賞発表10月10日を迎えるにあたって:「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会


 「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会から、次のようなメールが10月3日付けで届きましたので、紹介します。



ノーベル平和賞受賞発表10月10日を迎えるにあたって:引き続き署名拡散にご協力お願いいたします

「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会
2014年10月3日
ご賛同くださっている皆様へ

たくさんの皆様のご賛同・ご支援・ご協力心から感謝申し上げます。2014年度ノーベル平和賞受賞者発表が近づいてまいりました。

◆受賞発表は、日本時間【10月10日午後6時】です。
いま実行委員会では、どのような結果であろうとも、次のステップにつなごうと気を引き締めて準備しております。
授賞発表について詳しくは、ノルウェー・ノーベル委員会の公式HPをご覧ください。

◆署名数40万人を突破しました! 引き続き署名拡散にご協力お願いします。
署名数:合計 41万2722(紙面:34万5354、ネット署名:6万7368、10/2現在)
たくさんの皆様のご賛同・ご支援・ご協力心から感謝申し上げます。

◆戦争しない憲法9条を輝かせるため、2014年度の受賞を願い、世界中から署名100万人を目指し推薦人と賛同署名を募っています!
紙面署名とネット署名の集約数の今年度最終通知は、【10月9日】に予定しております。これから届きます紙面署名は、実行委員会で保管し、集約数のみをお伝えさせていただきます。本取組は、ノーベル平和賞が授与されるまで継続いたします。どうか、引き続き推薦と賛同の輪を広げていただければ幸いです。

◆ニュース7号を発行いたしました。
最新のニュース7号を、ご都合の良い時にご覧いただければ幸いです。
 *evernoteのログイン画面はスキップできます。

◆最近の関連記事一覧をブログ上で更新しました。

世界の平和を願い、「戦争しないでほしい、仲良くしてほしい」という素直な、素朴な平和を求める声を世界中で大きくするために、国を超えて世界中の平和を愛する人たちと手をつなぎ、それぞれの政府に戦争させないように働きかけ、置かれたところから、世界の平和を願う一人ひとりの小さな声と力を合わせて行きましょう。

平和への願いと心からの感謝を込めて。

(注:引用にあたって、リンク関係など、いい回しや表記を若干変更しました。)
(文責・多幡)

2014年10月5日日曜日

10/26 改憲阻止落語:福泉・鳳地域「憲法9条の会」8周年のつどい


 本会では、2014年10月26日(日)午後2時から、堺市のウェスティ(堺市立西文化会館)7階セミナールームにおいて、表記の集会を開催します。詳細は上掲のちらし・イメージをクリック・拡大してご覧下さい。ウェスティの地図はこちら。なお、参加協力券購入は当日会場入口でも受け付けます。大勢の皆さんのご参加を期待しています。

2014年10月2日木曜日

米軍辺野古飛行場建設に向けた強行調査の中止と計画断念を求める緊急声明:沖縄県内有識者らが発表


 沖縄県内有識者らは2014年9月25日、表記の声明を発表しました。その全文は次の通りです。



安倍晋三首相宛て
バラク・オバマ米国大統領宛て

米軍辺野古飛行場建設に向けた強行調査を直ちに中止し、
建設計画を断念せよ

2014年9月25日

 辺野古の海兵隊新航空基地の建設は沖縄を恒久基地化することにつながり、私たちは認めるわけにはいかない。

 沖縄住民は、日本本土や米国に住む人々と同じように公平な扱いを受ける権利がある。にもかかわらず、日米両政府が長年にわたり民意に反する差別と犠牲を強要してきた。現在でも、住民の抵抗を強権で押さえつけ、沖縄に軍事基地を集中させるという日本国憲法や米国の独立宣言の精神にも反することを行っている。言語に絶する悲哀を人類に与えた二つの大戦の経験から、戦争の惨害から将来の世代を救い、基本的人権と人間の尊厳および価値尊重を決意した国際連合憲章にもそぐわない行為である。

 辺野古での埋め立ては、ジュゴンなど希少野生生物の生息する海を破壊するだけでなく、民主主義を埋め殺しにするような愚かな行為である。米軍基地建設のために、沖縄のジュゴンの生存を脅かし、生物多様性の豊かなヤンバル(沖縄島北部をさす)の環境を破壊していることが国際的に広まり、米国の信用はおとしめられることになる。

 日本政府は、尖閣諸島をめぐる中国との領有権をめぐる対立を利用して、海兵隊が中国に対する「抑止力」になっているとか、MV-­‐22 オスプレイが有用であるかのように宣伝している。いずれも、軍事的にも外交的にも根拠のない主張である。米政府は、沖縄返還交渉以来,一貫して尖閣の領有権については中立の立場をとってきている。国防費の削減が進むなかで、海兵隊も組織を維持するために「尖閣防衛」をほのめかすことで「グアム・沖縄米軍再編計画」などで日本政府から予算を引き出そうとしている。

 米軍の抑止力が効力をもつのは、沖縄に米海兵隊基地があるからではない。米国が日本の安全に関与する意志と能力があるかどうかである。そして、抑止対象となる国が、それらをどのように評価するのかにかかっている。万一、尖閣諸島と周辺において日中間の武力衝突が起きれば、これらの防衛は日本の責務であり、米軍は空と海から支援を行うことになる。米政府は、海兵隊員を島へ上陸させることに何らの利益を見いだしていない。もしこの地域で武力衝突が起きれば、日米中のみならず世界の経済と安全に多大の打撃を与える。少なくともこれら三国は、予期しない武力衝突を回避できる協議メカニズムを構築すべきだ。まず、日中間で深まる不信と対立を緩和して、平和の海にするための外交努力が台湾を含め日中双方に求められる。

 米空軍嘉手納飛行場・弾薬庫だけで、県外主要6米軍基地(横田、厚木、三沢、横須賀、佐世保、岩国)の合計面積の1.7 倍ある。在沖海兵隊基地は、嘉手納の3 倍以上の面積を占める。このような「過重な基地負担」が、都道府県面積第44 位でしかない沖縄県に集中しているのである。海兵隊が沖縄から撤退したとき初めて沖縄に住む人々は「基地負担」がいくぶんか軽減されたと感じるであろう。

 私たちは日米両政府に対し、以下、要求する。

(1)日米両政府は名護市辺野古の米海兵隊新航空基地建設計画に向けた調査を直ちに中止、計画を断念するよう求める。
(2)沖縄県内への移設条件なしに普天間飛行場を即時閉鎖し、早期返還せよ。
(3)日本政府は奄美・琉球諸島の世界自然遺産登録に向けて辺野古・大浦湾、高江など沖縄の北部圏域の自然環境と「希少種の保護」対策に取り組むように求める。日米両政府は、辺野古・大浦湾・高江の希少生物保護に関する国際自然保護連合(IUCN)の度重なる勧告に耳を傾けよ。

東江平之、新垣修、新崎盛暉、大城貴代子、大城立裕、加藤彰彦、我部政明、桜井国俊、佐藤学、高里鈴代、高嶺朝一、仲地博、比嘉辰博、比嘉幹郎、星野英一、真栄里泰山、三木健、宮里昭也、宮里政玄、宮城公子、宮田裕、屋富祖健樹、屋富祖昌子、屋良朝博、由井晶子(五十音順)

   上記を代表して
   宮里政玄
   新崎盛暉
   我部政明



(文責・多幡)