作家の赤川次郎さんが『図書』誌2013年12月号に、「踊れる平和が今」と題するエッセイを書いています。今年、ベネズエラから「エル・システマ・ユース・オーケストラ・オブ・カラカス」という若いメンバーの楽団が来日したことを紹介したあと、次のように述べています。
ベネズエラの若者たちのように、「すてきな音楽が聞こえて来たら、踊り出したくなる」のは人間の本能。
ところが「男女で踊るダンスは不道徳」という、一体いつの時代かの話かと思える規制が、今日本では行われている。
赤川さんはさらに次のように続けています。
戦前、憲兵が恋人たちを「軟弱だ」と殴打したような時代が、またやって来るのだろうか。
麻生副首相の「ナチの手口に学べ」発言に続き、安倍首相は国会で「意志の力」を連発した。これもお気に入り(?)のヒトラーの愛用した言葉である。
問題は言葉一つではない。ダンスの禁止がそのまま、「積極的平和主義」という名の戦争志向や武器輸出三原則の見直しへと分ちがたくつながっているということが問題なのだ。
軍事産業がいかに国を荒廃させるか、アメリカを見れば明らかである。平和こそが最高の経済政策であることを、忘れてはならない。
「平和こそが最高の経済政策」。そうです。弱者をいためつけるアベノミクスにだまされてはいけません。そして、「憲法9条こそが最高の防衛政策」です。
多幡記
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