2013年12月12日木曜日

戦争への道をねらう秘密保護法:本会機関紙『憲法九条だより』第22号


 年に2、3回発行して会の支持者の方々に配布したり、「憲法9条を守ろう」の9の日宣伝・署名活動の際に利用したりして来た本会機関紙『憲法九条だより』を、今年は4回発行し、号数が22に達しました。12月10日付け今号のトップ記事「戦争への道をねらう秘密保護法」を以下に転載して紹介します。その他の記事も、順次、本ブログで紹介する予定です。



戦争への道をねらう秘密保護法

 「防衛」「外交」「特定有害活動の防止」「テロリズムの防止」の4分野について、国が一方的に「特定秘密」に指定し、これをもらしたり、もらすことをそそのかしたりすると、懲役10年以下という厳罰を与える「特定秘密保護法」。秘密を取り扱う人はプライバシーを調査されます。調査範囲は家族や友人にまで広がります。「秘密は戦争の始まり」は歴史の教訓です。

 『朝日新聞』の連載「異議あり 特定秘密保護法案」の3回目(11月24日付け)に、東京大名誉教授で96条の会代表の樋口陽一さんが登場し、「3・11の原発災害で私たちは『原発は安全』という神話にだまされていたことを知った。今後、政府のうそにだまされず、主権者として公のことがらの基本を動かし、未来への責任を果たすため、国民には問題の所在を『知る義務』がある。それを邪魔するのが、今回の特定秘密保護法案」と語っています。これに先立つ氏の冒頭の言葉には、「国民主権の憲法となり、国民自身が政治を動かす立場にある今こそ私たちには『だまされない責任』があると言いたい」ともあります。この言葉はいま、私たちがこぞって、危険な特定秘密保護法案に反対しなければならないという、氏の痛切な思いを表したものではないでしょうか。[転載時の注:この段落は本ブログの11月24日付け記事を利用しています。]

 『毎日新聞』(11月30日付け)は、森雅子特定秘密保護法案担当相の答弁がぶれている状況を報じ、拙速審議を批判していました。おなじく『毎日新聞』の連載「特定秘密保護法案に言いたい」(12月1日付け)で、精神科医の香山リカさんは、「内容や範囲が不明確な『秘密』という言葉が一人歩きし、『国にとって都合の悪いことを知ろうとしたり、話したりするだけでやばい』という雰囲気だけが広まって、国民の心理が自動的に萎縮してしまうのではないか、(中略)最終的にだれもものを言わなくなる。そうした『沈黙のらせん』がもっともこわい」と発言しています。

 このような特定秘密保護法案が強行採決で可決されたことに断固抗議します。私たちは戦争への道を許すことはできません。あらゆる場面で反対の声をあげていきましょう。[転載時の注:この記事は法案の参議院での採決以前に準備したものだったので、見出しの一部と本文の最終段落を、急きょ変更して印刷する運びとなりました。]



 付記:2013年12月11日付け朝日新聞の「どうする? 秘密法」欄において、憲法研究者で「九条の会」呼びかけ人の一人の奥平康弘さんは、1952年に成立した破壊活動防止法(破防法)の本来の狙いが団体規制だったにもかかわらず、戦前の特高警察が再現されるのではと危険を感じた労働組合や学術団体、野党が強く反対した結果、この規制が一度も適用されていないことについてふれています。そして、「今回の[特定秘密保護法への]反対の声も法律乱用の歯止めになると思います。同時に絶えず監視していくことが必要です。公務員や記者らが秘密漏洩(ろうえい)罪に問われたとき、知る権利を保障する憲法21条に反するとして司法の場で論陣を張れるはずです」と述べています。私たちは、この奥平さんの言葉に勇気づけられて、秘密保護法廃止の運動をぜひ続けて行かなければなりません。(多幡)

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