ノーベル物理学賞受賞者の益川敏英さんが、2013年11月28日付け『朝日新聞』の連載特集記事「異議あり 特定秘密保護法案」に登場し、「特定秘密保護法案は何が秘密なのか国民に知らせないまま、なんでも秘密にしようとする点が気になります。国の情報は公開が大前提。秘密にするなら丁寧な説明が欠かせません。意見が割れている状況で法律を作らず、国民の納得を得てからにすべきです。衆院を強引に通過させたのは暴挙です」と語っています。
益川さんはまた、「1960年代、人工頭脳に関する研究がありました。それにかかわる資料を回し読みしていましたが、突然、関連する論文が発表されなくなりました。原子力潜水艦のソナー(水中音波探知機)に関する技術に役立つ、として機密になったと聞きました」という例を挙げ、このような秘密主義は、「社会に広く知ってもらい、さらに発展させるという『科学の精神』に逆行するもの」と指摘しています。
さらに、茨城県東海村で起きた臨界事故(99年)でも、ただ単に「安全だ、安全だ」と言い過ぎたことがとんでもない結果を招いたとして、「何かを秘密にすることより、みんなの目に触れるようにすることこそ、安全をもたらします」と述べ、「この法案は取り下げるべきです。ばんそうこうを貼るように手直ししても必ず隙間ができ、そこからおかしな結果につながっていきます」主張しています。(記事原文はこちら。上掲のイメージは、「Stop! 秘密保護法 共同行動」リーフレットの表紙)
(文責・多幡)
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