きょう9月18日は、1931年に、日本軍の特務機関が奉天(現在の瀋陽)で満鉄の線路を爆破し、中国軍が爆破したと発表して、「満州事変」をおこし、中国侵略の火ぶたを切った日です。これが、1945年8月15日の日本の敗戦まで続いた、15年もの侵略戦争の発端なのです。
「満州事変」の背景には、わが国の資本主義の危機を救う道を満州市場の独占と戦争経済に求めたことにあります。折から民族運動が台頭して、「満蒙」地域での市場独占が困難になり始めたという「満蒙問題」を、「武力で解決する」方針を陸軍大臣が打ち出し、内閣も「満州での行動は自衛措置」との声明を出して擁護したのです。
いま、大企業の繁栄を経済政策の中心に据え、領土問題に対して軍事対抗主義を取ろうとしている安倍政権の動きに、1931年の亡霊が乗り移ってはいないでしょうか。
[「満州事変」の記述は、加藤文三ほか著『日本歴史 下』(新日本出版社、1978)を参考にしました。]
多幡記
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