2012年10月17日水曜日

「原発ゼロの会・大阪」1周年の集いに800人超


 原発ゼロの会・大阪は、さる10月7日午後、大阪市中央区のエルおおさかで「発足1周年記念の集い」を開催しました。府下各地域から会場いっぱいの、800人を超える参加があり、第1部では、主催者あいさつのあと、福島から大阪に避難してきている方の訴えと安斎育郎さんの記念講演「原発ゼロへ:生命とくらしを守るために」がありました。

 第2部では冒頭、Twit No Nukes 大阪有志の代表のあいさつがあり、その後、各地域での原発ゼロをめざす取り組みが "1分間スピーチ15連発" で報告され、さらに原発ゼロの会・大阪からの報告と今後の取り組みの提案、合唱、集会アピールの朗読と続きました。そのあと「集い」参加者は北大江公園に移動し、そこから大阪市役所までパレードを行いました。(以上、原発ゼロの会・大阪のホームページの記事を参考にしました。)

 なお、上記の安斎育郎さんの記念講演の要点が、『日本科学者会議大阪支部ニュース』No. 453 (2012.10.12) に記されていますので、それをもとに、以下に紹介します。

 安斎さんはまず、自分も福島が生まれ故郷であり、5歳まで過ごした土地が目に見えない放射性物質で汚染されたことへの憤りとともに、原子力工学を研究してきた者として、今回の大災害を防止出来なかった悔悟を述べました。

 その上で、放射線は、外部被ばくにせよ、内部被ばくにせよ、あびないに越したことはなく、実効的な対策が急務であると指摘しました。放射線に対しては、「過度に恐れず、事態を侮らず、理性的に怖がる」べきだといわれるが、産地名で恐れず、実態で恐れることの必要性を強調しました。

 次に、原発事故の「理科」は多くの人が知るようになったが、「社会科」も大切だとして、米ソによる核兵器開発競争の愚、原子力の「平和利用」の問題点、「原子力ムラ」形成の過程などを明らかにしました。

 最後に、私たちは「水戸黄門症候群」や「鉄腕アトム症候群」というべき英雄待望論におちいることなく、一人一人が正しい目を開き主権者として行動することが必要と呼びかけました。

多幡記