2015年5月20日水曜日

戦争のために作られた「東京都制」:弁護士・大前さん


 大阪空襲訴訟の弁護士を務めた大前治さんから、同訴訟原告代表だった安野輝子さんを通じて、以下のメールが届きました。引用して紹介します。



みなさま

5月17日(日)は、大阪市で住民投票でした。大阪市を廃止して「区」を作ることの賛否が問われました。廃止に反対派の薄氷の勝利におわりました。

これは意外にも、大阪空襲訴訟と関係しています。昭和18年7月に「東京市」が廃止されて「東京都」が作られたときに、最初に都が決定したことが「防空体制の確立」であり、施行3日目に決定したことが「空襲下における食糧配給訓練の実施」だったのです。まさに「市を廃止して区を作る」ことは空襲から市民を逃げさせずに防空体制を作る一環だったのです。

そのことは書籍『検証 防空法』165頁にも書いています。また、下記のホームページにも書いていますので、ぜひお読みください。

★戦争遂行のために始まった「東京都制」
 開庁の初仕事が「空襲下の食糧配給訓練」!
  http://osakanet.web.fc2.com/bokuho/tosei.html
 [引用者の注:上掲のイメージはこのウェブページのトップ部分]

憲法9条を変えようと言っている橋下市長が、昭和18年の東京と同じことを強行しようとしていたことは、偶然ではないと思います…。

弁護士 大前 治



(文責・多幡)

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