2014年5月27日火曜日

「日本国内閣総理大臣 安倍晋三氏へ:閣議決定による憲法解釈変更は絶対に認めない」——キャンペーンに署名しましょう


 表記のキャンペーンへの署名がここをクリックして出るウェブページでできます。同ページには署名の重要さが次の通り説明されています。

 安倍政権は、集団的自衛権の行使容認という、過去60年以上にわたって行われてきた憲法解釈の変更を閣議決定で行う最終段階に入ろうとしています。良識ある市民、学者、研究者から見れば、この行為はまさしく民主主義の放棄に他なりません。戦後70年近く日本が歩み続けてきた民主政の根底にあるのは、法の支配や人権と言った普遍的価値であり、その普遍的価値を一時的な熱狂を追い風にした時の権力が踏みにじることを防ぐための装置が権力分立や立憲主義であったはずです。

三権分立原則という義務教育の中でも徹底されているはずのことが、行政権力の長によっていとも簡単に覆されようとしているのです。本来であれば、最終憲法解釈は憲法裁判所が担うところを日本の場合は最高裁判所がその役を兼務する構造になっています。しかし現政権は司法府の権限であるべき最終憲法解釈まで、行政府の長が行うものと豪語しているのです。なぜなら自分は国民の信託を受けているからと。ならば解散総選挙を行って真に国民の総意を問うのかというわけではなく、または国会という国権の最高機関で審議を行うでもなく、過去の裁判例をむりにねじ曲げて最高裁判所の権威を愚弄し、「ひっそりと静かに」内閣という行政部内のみで決定してしまおうというのです。このような三権分立の否定は、民主主義を蹂躙するものに他なりません。

なによりもその決定しようとしている事項は、戦後67年にわたって日本が平和であり続け経済的繁栄を享受できたその礎にあったルールに関わるものです。そのような国家のあり方を根本から変えようとする事項を、立法府にも司法府にも無断で行政府だけで勝手に弄べてしまっては、もはや国家は完全にたがの外れた怪物として国民にはどうにも制御できなくなります。ルールが不都合だから、ルールを迂回しよう・無視しようというのは、ことにそのルールが国家のあり方の根幹に関わるような重要原則である場合、ありとあらゆるルールの信用を失わせ国家の道筋を見失わせることになり、果てしのない破滅への道を転がり落ちていく定石といえます。先に憲法96条改正という卑怯なやり口が失敗したがために、新たな手段に出たわけですが、この「都合の悪いルールは勝手に変えよう」というのが現政権の基本姿勢のようです。

集団的自衛権自体については様々な意見があるでしょう。ですが、私が皆さんに訴えたいのは、この手続きは間違っている、このやり方は私たちが20世紀前半の過ちを忘れて繰り返していることなのだということです。ですから、この訴えはあくまでも閣議決定で憲法解釈の変更は絶対にしてはならない点を主眼としています。国民として、市民として、あの時何もしなかったから、日本は民主主義国家ではなくなってしまったということにならないよう、どうか、閣議決定による集団的自衛権行使容認という憲法解釈変更に反対する署名をお願いします。

(文責・多幡)

2014年5月26日月曜日

安保法制懇報告書受領の首相記者会見のあとに…:「九条の会」メルマガ第188号


 「九条の会」メルマガ第188号(2014年5月25日付け)が発行されました。詳細はこちらでご覧になれます。運動に活用しましょう。

 次の記事のほか、多くの重要な記事が掲載されています。
以下に、編集後記を引用して紹介します。
編集後記~5月15日、安保法制懇報告書と首相記者会見

 日本国憲法の平和主義に真っ向から挑戦し、破壊しようとするような安保法制懇の報告書を受け取った後、首相は、夕刻、官邸で記者会見を行った。筆者はそのとき、2000人を超す市民と共に官邸前で首相に抗議をしていた。カイシャクカイケン・ゼッタイハンタイ!。センソウハンタイ・キュウジョウマモレ!。抗議のショートコールが官邸前に響きわたった。その声から逃げるように官邸を出た首相は、あるパーティに出たあと、マス・メディアの幹部たちと寿司屋で会食した。出席者は時事通信田崎解説委員、毎日山田特別編集委員、NHK島田解説委員、朝日曾我編集委員、読売小田論説委員長、日本TV粕屋報道局長。よりもよって、こんな日に、首相とメディアが癒着していて、報道の役目が果たせるのか。嘆かわしいかぎりだ。

 (「九条の会」メルマガ読者登録は、ここをクリックして出るページで出来ます。)

2014年5月18日日曜日

「解釈で憲法9条を壊す 集団的自衛権行使容認は許せません」:『憲法九条だより』第23号発行



 このたび本会の機関紙『憲法九条だより』第23号が発行されました。同紙編集担当者の健康上の理由のため、縦書きワープロソフトを持たない本会代表が代って編集し、始めての横書きとなりました。上掲のイメージをクリック・拡大してご覧下さい。

(文責・多幡)

2014年5月10日土曜日

迷走する安倍政権の集団的自衛権行使容認の企て:「九条の会」メルマガ第187号


 「九条の会」メルマガ第187号(2014年5月10日付け)が発行されました。詳細はこちらでご覧になれます。運動に活用しましょう。

以下に、編集後記を引用して紹介します。
編集後記~迷走する安倍政権の集団的自衛権行使容認の企て

 いま、安倍政権が懸命に推進しようとしている集団的自衛権行使容認の企ての行程表が、全くもってふらふらしており、危うい。
 「限定容認でいく」「いや、限定はまずい」とか、閣議決定まえに発表すると言ってきた政府方針では「公明党に配慮して集団的自衛権行使にはふれない」「いや、はっきり言う」とか、「通常国会中に必ずしも閣議決定をしなくてもいい、夏までにやればいい」「出来れば通常国会中に」とか、個別的自衛権の範囲で解決できる「グレーゾーン関連法制を先行させる」とか、集団的自衛権関連法案のうち「5法案を先行させる」「いや、そのうちのいくつかでいい」「法整備は年末のガイドライン再改定に間に合わないこともあり得る」などなど、政府や安保法制懇、自民党の幹部の発言がそれぞればらばらの感がある。
 厳しい世論の前に右往左往しているのだろうが、こんないいかげんなやり方で、立憲主義を破壊するなど、絶対に許されるものではない。

 (「九条の会」メルマガ読者登録は、ここをクリックして出るページで出来ます。)

 おことわり:本ブログサイト執筆者がパソコン多使用による肩痛みを起こしたため、このところ記事掲載を休みがちにしております。

2014年4月21日月曜日

お知らせ:『ニュースレター九条科学者(行事案内)』


9状キュウリ(九条科学者の会ホームページから)。

 2014年4月17日付け『ニュースレター九条科学者 (行事案内)』には、4月22日から5月3日にかけての講演会や集会の案内が掲載されています。以下に転載して、お知らせします。

▼早稲田から広げる9条の会(早稲田大学教職員9条の会)設立7周年記念講演会

  • 日時:4月22日(火) 6時30分開会(講演と質疑応答などで約2時間)
  • 会場:早稲田大学 本部キャンパス8号館B-107
  • 講師:水島朝穂氏(早稲田大学法学学術院教授)
  • テーマ:「憲法から安全保障を考える」—集団的自衛権、「積極的平和主義」、特定秘密保護法 etc.—
  • 備考:入場無料、どなたでも歓迎です
  • 地図:http://www.waseda.jp/jp/campus/waseda.html

▼民主主義を考える会「さらば、独裁者~検証 暴走する安倍政権」

 安倍政権の暴走が止まりません。特定秘密保護法制定、集団的自衛権行使の解釈改憲、武器輸出三原則の骨抜き、原発再稼働……。
 あげくのはては国会で「私が最高責任者」と宣言、立憲主義を否定してみせました。
 このままでは、「美しい国」どころか、戦争のできる国、基本的人権のない国へと突き進みかねません。もう黙っているわけにはいきません。安倍政権の弱点はどこか、いかにして倒すか、みんなで考えたいと思い、緊急集会を開くことにしました。
 ぜひ、ご参加ください。
  • 日時:2014年4月25日(金)午後6時半開場、7時開会
  • 場所:文京区民センター2A会議室、(東京都文京区本郷4-15-145、Tel 03-3814-6731)、最寄り駅は、都営三田線、大江戸線「春日駅」、または南北線、丸の内線「後楽園駅」
  • 資料代:500円
  • タイムスケジュール:
     19:00~19:30 対談 北原みのり(「ラブピースクラブ」代表)、佐高信(評論家)
     19:30~20:00 講演 鈴木宗男(新党大地代表)
     20:00~20:30 講演 辛淑玉(人材コンサルタント代表)
     20:30~21:00 講演 小森陽一(東京大学教授)
  • 主催:民主主義を考える会
  • 連絡先:『週刊金曜日』業務部、Tel 03-3221-8521、担当 赤岩、原田
    〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-23 アセンド神保町3階

▼民科法律部会主催 公開シンポジウム「憲法九条解釈の変更をめぐる法と政治:集団的自衛権を中心にして」

 民主主義科学者協会法律部会は、「民主主義法学の発展を図ることを目的とす る」、多くの分野の法学研究者が参加する学会です。
 本学会は平和と民主主義の ための研究団体連絡会議と日本民主法律家協会の後援をいただき、「憲法九条解 釈の変更をめぐる法と政治:集団的自衛権を中心にして」のテーマの下で市民公開のシンポジウムを開くことになりました。
 従来軍事力に対する憲法的制約とされてきたものを、政府の憲法解釈の変更に よって外そうとする動きが強まっています。それは実質的な改憲ではないか、その中でも集団的自衛権行使の容認は戦争を事実上日本で可能にするものではない かという問題などが指摘されています。
 4月に「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」が集団的自衛権行使容認の報告を出し、時間をおかず閣議決定を行い、決定を通常国会に報告することが 目指されています。この問題について報告者が多角的に分析し、若手研究者・実務家がコメントを行い、市民の方々とともに考えたいと思っています。是非積極的にご参加ください。
  • 報告者とテーマ:
    渡辺治:「安倍政権の改憲・軍事大国化構想と集団的自衛権行使容認」(一橋大 学名誉教授、政治学)
    山形英郎:「国際法から見た集団的自衛権行使容認の問題点」(名古屋大学教 授、国際法学)
    浦田一郎:「政府の憲法解釈と集団的自衛権行使容認論」(明治大学教授、憲法学)
    君島東彦:「東アジアの平和をどのように構想するか:米国の安全保障政策と平和運動、中国の平和研究にも触れて」(立命 館大学教授、平和学)
  • 日時:2014年4月27日(日)開場13時、開演13時半、17時まで
  • 会場:明治大学駿河台キャンパス、リバティ・タワー6階1063番教室
    JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線/御茶ノ水駅、徒歩3分;東京メトロ千代田線/新御茶ノ水駅、徒歩5分;都営地下鉄三田線・新宿線、東京メトロ半蔵門線/神保町駅、徒歩5分
  • 備考:申し込み不要・無料
  • 主催:民主主義科学者協会法律部会
  • 後援:平和と民主主義のための研究団体連絡会議、日本民主法律家協会
  • 元記事:ここをクリック

▼5・3憲法集会&銀座パレード/生かそう憲法 輝け9条/日本を戦争する国にするな 集団的自衛権行使反対 東アジアに平和を(東京・日比谷)

  • 日時:5月3日(土) 開場:12:00(11:00から入場整理券配布)、開始13:00、パレード:15:30 出発
  • 場所:日比谷公会堂(第2会場あり)
  • 講演:青井未帆(学習院大学教授)、津田大介(ジャーナリスト)、志位和夫(日本共産党委員長)、吉田忠智(社会民主党党首)
  • 備考:入場無料、手話通訳あります
  • 主催: 2014年503憲法集会実行委員会
  • 元記事:ここをクリック
(文責・多幡)