2014年9月27日土曜日

「吉田調書」報道記事問題について弁護士9人が朝日新聞社に申し入れ


 表記の申し入れについては、9月27日付け朝日紙にも簡単に報道されましたが、申し入れをした弁護士の一人、中山武敏氏からの報告メールが、大阪空襲訴訟の安野輝子さん経由で届きましたので、以下に紹介します(引用に当たって、若干、表現上の修正をしています。また、添付書類等は省略します)。



 朝日新聞社が自民党、右翼、右翼メディア等の異常なバッシングの中で、元福島第一原発所長の「吉田調書」報道を取消し、報道にかかわった記者を処分しようとしている問題で、昨日、朝日新聞社・木村伊量社長と「報道と人権委員会」に、私ほか、計9名の弁護士の連名で、添付の申入書・賛同人名簿を提出し、記者会見をしました。

 私は、朝日新聞が報道した記事内容は外形的事実としては大枠で事実と一致しており、「命令違反で撤退」の部分は解釈、評価の問題であり、記事全体を取り消さなければならない誤報ではないということが、200名を超える弁護士の認識であると強調しました。

 記者会見には元立正大学教授で日本ジャーナリスト会議会員の桂敬一さん、ジャーナリストの斉藤貴男さんも同席されました。桂さんは、「戦後ジャーナリストの戦後最大の危機である」と、また、斉藤さんは、報道各社間での「双方監視が強まっている」と発言されました。

 申入書には原発運転転差し止め判決を出された元裁判官の井戸謙一弁護士、伊藤真弁護士など191名の弁護士が賛同し、200名を超える弁護士が朝日新聞経営陣の対応が現場の記者を萎縮させ報道の自由、知る権利、民主主義の危機をもたらすものではないかと危惧しています。

 申し入れ書提出についての朝日新聞本日の朝刊記事も添付します。

弁護士・中山武敏



(文責・多幡)

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