白井聡さんの講演
福泉・鳳地域「憲法9条の会」は、さる10月27日(日)、ウエスティ(堺市立西文化会館)セミナールームにおいて、13周年のつどい「憲法をいかして平和な未来=9条改憲は戦争への道=」を開催しました。約100名の参加者があり、盛会でした。プログラムは下記の通りでした。
大崎さんは、小学校(当時は国民学校という名称)2年生の時、戦争が激しくなり、食糧不足で、盗んででも食べたい気持ちにさせられたこと、岡山の大空襲で焼夷弾が多数落とされた時、空に赤と黒の幕が張ったように見えたことなど、生なましい体験を話しました。
白井さんのお話は、著書『国体論—菊と星条旗』の内容を紹介する形で進められました。そして、公式史観では敗戦を契機とする諸改革によって国体が廃絶され、象徴天皇制が導入されたとされているが、実態は国体の頂点としての天皇の位置にアメリカが代入されたと見るべきであることが主張されました。また、戦後の国体によって蝕まれる日本社会の根幹には、安倍政権の無能・不正・腐敗と、それが国民・政官財学から支持されているという民主主義の空洞化・反知性主義と奴隷根性があるとして、一般国民全体に関わる厳しい指摘もありました。
以下に当日の写真を掲載して、雰囲気をお伝えします。(写真撮影は上田孝さん。白井さんがスライド映写に使うためのパソコンが会場にはなくて、上田孝さんが自宅へ急遽往復して持参したため、プログラム 1、2 の部分の撮影が今回は出来ませんでした。)
受付風景
井崎世話人による司会
大崎世話人の「戦争体験を語る」
白井さんの講演に聞き入る参加者たち
後部まで満席の会場
上田事務局長の「お礼のあいさつ」
なお、開会の言葉は下記の通りでした。
(本記事は2019年10月30日に追加・修正しました。)
- 司会者あいさつ(井崎世話人)と開会の言葉(多幡代表代行)
- みんなで歌いましょう
- 戦争体験を語る(大崎世話人)
- 白井聡さん(京都精華大学)の講演(演題はつどいの名称に同じ)
- お礼のあいさつ(上田事務局長)
大崎さんは、小学校(当時は国民学校という名称)2年生の時、戦争が激しくなり、食糧不足で、盗んででも食べたい気持ちにさせられたこと、岡山の大空襲で焼夷弾が多数落とされた時、空に赤と黒の幕が張ったように見えたことなど、生なましい体験を話しました。
白井さんのお話は、著書『国体論—菊と星条旗』の内容を紹介する形で進められました。そして、公式史観では敗戦を契機とする諸改革によって国体が廃絶され、象徴天皇制が導入されたとされているが、実態は国体の頂点としての天皇の位置にアメリカが代入されたと見るべきであることが主張されました。また、戦後の国体によって蝕まれる日本社会の根幹には、安倍政権の無能・不正・腐敗と、それが国民・政官財学から支持されているという民主主義の空洞化・反知性主義と奴隷根性があるとして、一般国民全体に関わる厳しい指摘もありました。
以下に当日の写真を掲載して、雰囲気をお伝えします。(写真撮影は上田孝さん。白井さんがスライド映写に使うためのパソコンが会場にはなくて、上田孝さんが自宅へ急遽往復して持参したため、プログラム 1、2 の部分の撮影が今回は出来ませんでした。)
受付風景
井崎世話人による司会
大崎世話人の「戦争体験を語る」
白井さんの講演に聞き入る参加者たち
後部まで満席の会場
上田事務局長の「お礼のあいさつ」
なお、開会の言葉は下記の通りでした。
皆さん、こんにちは。きょうは大勢お集りいただき、ありがとうございます。
私たちの福泉・鳳地域「憲法9条の会」は、2006年から、日本は戦争をしないと決めた憲法9条を守り活かそうという運動を、毎月1回の宣伝・署名行動などによって続けています。また、ほぼ毎年1回、集会を開いてきました。
きょうは、私たちの会が今年の8月で、発足から満13年になったのを記念し、京都精華大学の白井聡さんをお招きして、13周年のつどいを開催することになりました。
さる7月の参院選で、改憲勢力が3分の2を割り込んだにもかからわず、安倍首相は憲法9条に自衛隊を書き込むなどの、改憲実現への執念を持ち続けています。
首相が目指すように憲法9条に自衛隊を書き加えるならば、9条2項の戦力不保持・交戦権否認の規定が空文化して、海外での武力行使のために自衛隊を派兵できるようになり、国民も自衛隊員も危険にさらされることになります。
安倍首相の目指す改憲は、9条の改悪にとどまりません。憲法によって縛られるべき内閣総理大臣が、自ら改憲の旗振りをしていることからも分かりますように、国をしばる憲法から国民をしばる「憲法」へと、変えようとしていることに注意しなければなりません。
それは、改憲案の中に盛り込まれている、集会や結社を「公益」の名で制限し、「緊急事態条項」によって総理大臣の権限を独裁的なまでに強化する、などの内容にも明らかに現れています。
このように危険な「安倍改憲」の意図を、私たちは、今日の白井さんのお話も参考にして、ぜひ広めて行き、「安倍改憲」を安倍首相に勝る執念を持って、阻止しようではありませんか。
ところで、私は前回の集会まで、私たちの会の「代表」の肩書で開会の挨拶をしていましたが、今回は「代表代行」となっています。これは、私が高齢化のため、代表を辞任したのですが、新しく代表になっていただける方が、まだないための措置であります。
「九条の会」の立ち上げに中心的な役割を果たした評論家、故・加藤周一さんの養女で、オーストリア在住のソーニャ・カトーさんが、岩波書店発行の『図書』という雑誌の昨年12月号に文を寄せていました。その中でソーニャさんは、「平和活動は、流行りでないように見える。父と同様の精神でもって平和活動を続ける人がいるだろうか。私はそうした人物の登場を待ち侘びている」と述べていました。
私もまた、加藤周一さんと同様の、たくましい知性と力強い情熱で、平和活動を進める若い人が、この地域にも登場し、私が代表代行をやめることの出来る日を待ちわびていることを付け加えまして、開会の挨拶といたします。
(本記事は2019年10月30日に追加・修正しました。)
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